上記の記事で産地と亜種の関係について説明しました。購入に際して下調べをしていると産地や亜種について情報の情報が書かれていることが多いですが、それに併記して「累代」というワードが書かれていることが多いと思います。ここでは「累代」について解説したいと思います。
飼育記事でよく使われているパターンでは

スマトラオオヒラタ
dorcus titanus yasuokai
スマトラ島 北スマトラ州 シディカラン WF2
こう書かれているか、学名は省略されて書かれていることが多いです。
上記の記事で産地と亜種、学名の解説はしましたのでくわしくは省略しますが、オオヒラタの中でもヤスオカイと呼ばれる亜種です。
スマトラヒラタと呼ばれていて外国産のクワガタの中ではパラワンオオヒラタと並んで最も有名な種類です。
その下の表記については「 スマトラ島 北スマトラ州 シディカラン 」の部分が産地表記になります
そしてそのあとの「WF2」というのが今回の本題である累代表記です
これはざっくり言えば野外品なのか累代品なのかの表記です
使われる表記の意味としては
WDもしくはWILD・・・野外品、要するに野外で採集された個体
WF・・・野外品からの純血個体の累代品
CBF・・・同産地の同種・同亜種を掛け合わせて血の入れ替えをした累代個体。
WFやCBFの後に書かれている数字・・・何世代目か
という意味です
ちなみに血の入れ替えをして何代目かはっきりしない場合はCBだけの表記にする場合もあります
この世代を表す数字が小さい個体、累代の浅い形状や大きさのばらつきが大きく、数字が大きい個体、累代が深い個体は形状や大きさのばらつきが少なくなります。
一見すれば累代が深い個体の方がいいように思えますが、ばらつきが少ないという事は逆に言えばどの個体も似たり寄ったりになり極端に大きな個体は出にくくなります。その点でいえば小さい個体も出ますが、大きな個体が出る可能性も高い累代の浅い個体が有利です
どのくらいの累代が浅いのか深いのかの明確な基準はありませんが、おおよそ3世代目か4代目には血の入れ替えをする方が多いです
累代の浅い個体、深い個体を選ぶ基準ですが
大きな個体を狙うのであれば累代の浅い個体、顎が太かったり角が太かったりなどの特徴を持った個体を目指すのであれば累代の深い個体を選べばいいでしょう。