オウゴンオニ系の飼育

オウゴンオニはその名の通り身体が黄金色に輝くのが特徴で筆頭としてはジャワに生息しているローゼンベルグ、マレーシアのモセリ、スマトラのモーレンカンプ

フルストルファーオウゴンオニ(ボルネオ)

ババオウゴンオニ(ミャンマー)

がいます。

入手方法としてはいずれの種類も野外品の入荷はありますがローゼンベルグ、モセリ、モーレンカンプは累代品より野外品の流通が多く、ババとフルストルファーは野外品の入荷が極端に少ないのでほぼ累代品になります。

ただし、ローゼンベルグに関しては完全な野外品ではなく現地で野外の木で成長している幼虫を3令後期で材割で採集し、それを人工飼育下で羽化させてから日本に輸入する現地飼育品がほとんどになります。

また、ババに関してはミャンマー産の野外品は近年ありません。稀にタイ産の野外品がババとして入ってくるという状況です。ただし、タイ産の個体は人によってはババとは違う別種だとする意見もあります。いずれにしても地域差を維持するためにもミャンマー産とタイ産を掛け合わせる事は厳禁です

フルストルファーはカリマンタン島マレーシア領ボルネオの固有種になりますが、インドネシア領カリマンタンにもオウゴンオニは生息しています。同じ島に生息しているので同じフルストルファーと思われる事もありますが、ボルネオの個体とカリマンタンの個体では違いが見られます。

♂は若干の違いの範疇から出ませんが、♀に関しては明確な違いがあり、ボルネオの♀は

オウゴンオニの名に反して身体が黒いのが特徴なのですが、カリマンタンの個体は通常のオウゴンオニと同様に黄金色の身体をしています。

カリマンタン島とスマトラ島では生息している種類が似通っているため大昔は1つの島だった、と考えられています。そのためカリマンタン側の個体はスマトラ島に生息しているモーレンカンプと同じなのではないか、という見方が強いです。

ハッキリとした結論が出てはいませんが、明らかな違いがある以上はカリマンタン側のオウゴンオニを入手できたからといってボルネオ側の個体に掛ける事はしない方がいいでしょう

産卵方法としては材産みが基本となります。ただし、クヌギやコナラと言った通常のホダ木に反応することはなく、砂埋めレイシ材や殖菌レイシ材、殖菌カワラ材やカワラ菌糸をボトルに詰めてのボトル産卵がメインとなります。一応、マットにも産卵することはありますが、狙って産卵させるにはマットの質や水分量など工夫する必要があり選択肢としてはオススメしません

フタマタの様に材の表面に産卵するではなく、材の中に入り込んで産卵するため

この様に材から木屑が噴き出します。

材の中では材を細かく噛み砕いて産卵床をつくりそこに産卵します

幼虫飼育に関してはカワラ菌糸での飼育になります。その他の菌糸やマットでは大きくならず死亡率も非常に高いです。幼虫期間は半年~10カ月程度羽化してきます。

オウゴンオニ飼育は癖が強いイメージがありますが、幼虫飼育に使える餌がカワラ菌糸に限られるだけでその他はそんなに他のクワガタと変わりません。ただし、羽化直後の衝撃には若干弱いようなのでしっかり身体が固まるまでは触らないようにしましょう

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