カルコソマ系(コーカサス等)の飼育

外国産のカブトの中で最も入手しやすいのがコーカサスやアトラスをはじめとしたカルコソマ系ではないでしょうか。

アトラスオオカブト

コーカサスオオカブト

モーレンカンプオオカブト

エンガノオオカブト

この4種がカルコソマに属するオオカブトになります。

入荷量が多いのがアトラス、コーカサス>モーレンカンプ>エンガノ

価格も入荷量が多いほど安い傾向があり、スマトラ島のアトラスやジャワ島の コーカサスは安く購入することができ、 ベトナム産のコーカサスやモーレンカンプ、特にエンガノは非常に高価です。

ちなみに大きさだとコーカサス>モーレンカンプ>アトラス>エンガノの順に大きくなります。

カルコソマ属の面白いところが生息地によって形状や大きさに違いがあり、モーレンカンプはボルネオ島、エンガノはエンガノ島の固有種なので生息地による極端な差はありませんが、アトラスやコーカサスは非常に広範囲に生息しているため生息地によって形状や大きさの違いが大きく、様々な亜種に分かれています。

コーカサスにおいてはスマトラ亜種が野外品で130mmに達する個体が採集されていて非常に人気があります。ただ、近年は現地の開発のため原生林が減少しているため入荷が少なくなっており、また飼育下においては他の亜種に比べて大きく育てるのが難しい傾向があります。 近年においてはベトナム産のコーカサスも入荷されており、 そちらもスマトラ亜種に匹敵するような個体も入荷されおり、他の亜種に比べて飼育下でも大型個体が出やすいので人気があります。

アトラスにおいてはミンダナオ亜種が非常に大型になり人気があります。また、アトラスなのに大型個体の見た目がコーカサスにそっくりになるのも人気の要因になっています。他にはインドアトラスと呼ばれる亜種マンテツも人気があります。

入手方法としてはスマトラ島産アトラスやジャワ島産コーカサスは野外品の入荷が多く、野外品が比較的安価で購入できます。それ以外の産地の個体は野外品の入荷時期が限定的だったり、高価だったりします。その分、ブリード個体が販売される割合も高いです。

産卵セットはカブト系のオーソドックスな産卵セットで問題ありません。使用するケースは中ケース~大ケースであれば大丈夫です。

カルコソマの卵はデリケートだと言われています。マットが劣化していたり、極端に水分が多かったり乾燥していたりすると極端に孵化率が下がると思われますので出来るだけ古いマットは使わず管理温度を一定にさせた方が良い結果につながると思います。

幼虫飼育そのものはさほど癖がなく初心者にもオススメですが、3令後期になると「ワンダリング」と呼ばれる蛹室を作る場所を探して暴れまわる状態になります。このワンダリングをどれだけ短期間で終わらせるかで大型個体が羽化するかに繋がるのですが、対策として

・マットの下半分ほどに黒土を混ぜて固く詰める

・大きめの材を軽く埋め込む

などが挙げられますが、黒土を混ぜ込む方法が多く用いられます。

カルコソマを累代していく上で最も難しいのが累代を続けていくことで♂♀の羽化ズレが非常に大きく、下手をすると半年ほどもズレて♀が早く羽化して♂が羽化する頃には♀が死にかけているというのも珍しくありません

羽化ズレ対策としては

♂♀を同居させて飼育する

と言うのが一般的な方法ではありますが、カルコソマにおいてはさほど効果はない気がします。

出来ればたくさん産卵させて最初の方に孵化したの♂と最後の方に孵化した♀ を掛け合わせる予定で飼育計画を立てつつ、♂を飼育温度を高め、♀を低めで飼育すると羽化ズレは最小限にできると思います。

もしくは、実際にやった事はありませんが、カブトムシにとってはクワガタ用のマットは栄養を取り込みにくいのを利用して♀をクワガタ用のマットで飼育してみるのも有かもしれません。

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